ポイントは、金融市場で見込み利益や損失を計算する上で非常に重要なコンセプトです。取引を実行する時に、1ポイントがいくらであり、例えば、価格が50あるいは100ポイント上がったり、または、下がったりした場合に、あなたの資金がどうなるのか確実に理解する必要があります。これは、通貨ペアの選択だけでなく、取引量、リスクの許容限度、ストップロスオーダーや指値注文の設定でも変わってきます。スプレッドの計算、スワップでの利益や損失額を理解、どの時点で追証や強制決済の可能性があるか知る上でポイントの値を知ることは必要です。
一般的にポイントが何かを知らずしての資金管理は単に不可能です。
トレーダーが最も一般的に取り扱う通貨は米ドルです。そして、当然ながら、１ポイントがドルでいくらなのか知る必要があります。これが相場変動でどのように取引口座残高に影響を及ぼすかを知る唯一の方法です。EUR/USD などのFXペアの計算は簡単ですが、例えば、NZD/CHF の場合、米ドルでのスプレッドを計算方法はより混乱してきます。さらに、ここで、いくつかのちょっとした違いについて紹介します。
1. まず、一つが、FXでの相場は小数点第4位(1.0000)という非常に長いものです。そして、このポイントは可能な限りの小さな変動幅、つまり、0.0001で表示されます。近年のコンピューターテクノロジーの発展で価格は小数点第5位(1.00000)で正確に提示されます。こちらを選べば、より正確でトレーダーの資金をより節約できることは明らかです。ただ、0.00001 が最小価変動幅となりました。これがさらなる混乱を招きました。そこで、これを避けるために、小数点第4位の相場を“旧”、 小数点第5位の相場を- “新” もしくは“マイクロポイント”と呼ぶようになりました。なお、小数点第5位の相場はティックとも言われます。
2. 二つ目の小さな違いです。FXでは、 “ポイント” だけではなく、ピップという言葉が使われます。両者に大きな違いはありません。ピップは、英語でいう"プライス・インタレスト・ポイント" (価格変動点) の略で"旧" ポイントを指す用語です。
つまり、1ポイント(またはピップ) はEUR/USDなどペアの4桁の相場での上昇または下落する値動きの最小単位、つまり、0.0001です。
3. さらに、混乱するのはペアによって相場が異なって表示されることです。例えば、EUR/USD または USD/CNHで取引を開始すると、(各1.11345 、 6.37495)の後ろに小数点第5位(小数点の位)が表示され、USD/CHF の相場では0.92351のように表示されます。これをX.YYYYy 形式でみていきましょう。例えば、USD/JPY またはCHF/JPYのようなペアのイメージとは全く異なります: 小数点の前は3桁で、小数点の後は3桁 (各122.739 、131.617)。これを XXX.Yyyの形式としてみていきます。
前述のとおり、1ポイントがX.YYYYy の形式のペアだと0.00010になります。つまり、EUR/USDの1.10000 から1.10010の値動きだと、１ポイントの変動とみなされます。そして、相場が1.10750 から 1.11000に変動すれば、25ポイント上昇となります。逆も同じです: 相場が1.10000 から 1.09000に変動すれば、100 ポイントの下落を意味します。
XXX.YYy 形式の場合は、1ポイントの値は0.01です。つまり、相場が120.250から 120.750へ動けば、25 ポイントの変動となります。
さらに、ポイントだけでなく、計算ではロットという値も必要となります。ロットは、取引量の単位で通常は10万基軸通貨です。
基軸通貨はペアの前にきます。トレーダーはこの通貨で決済通貨の売買をします。例えば、EUR/USDの相場が1.1020であれば、 現在の相場が1 EUR(基軸通貨) が1.1020 USD (決済通貨)となります。つまり、この場合だと、1 ロット(100,000 EUR) は110,200 USDです。
一見したところでは、１ロットが非常に大きく見えますが、忘れてはならないのはレバレッジです。例えば、 NordFX証券会社ではトレーダーのリクエスにより1:1000 までとなります。つまり、1:1000のレバレッジでEUR/USDのペアを１ロット取引をするのであれば、必要な資金は 1ロットの1000倍より少ない、つまり、1.102 USDです。また、最低取引量の0.01ロットでポジションを建てるなら、11.02 USD が必要となります(これは、理論です。すべての取引では、スプレッド、手数料の費用や建てたポジションの決済を考慮する必要があります)。
そこで、１ポイントはどのように計算するのですか? ("旧" ポイント- 0.0001について思いだしましょう。"新しいマイクロポイント"では1単位が10分の1になります)。計算式は次のとおり:
(ポジションの量 × ポイント) / 米ドル建ての決済通貨のレート = ポイント値
オプション1. ドルが後ろにある場合、つまり、決済通貨 (EUR/USD, GBP/USD, AUD/USDなど)、相場レートは1です。したがって、計算では、ポジションの量であるロットにポイントの値を乗じるだけです。 例えば、0.1ロットでポジションを建てるとすれば、つまり、 0.1×100,000=10,000。すると、次のようになります:
(10,000 × 0.0001) / 1 = 1 USD
オプション 2. ドルが前なら、もう一つパラメーターを付け足します: 1ドルに対する現在の決済レート。例えば、現在のレートが1.2645で1ロット(100,000 USD) のUSD/CADの取引をはじめます。すると、次のようになります:
(100,000 × 0.0001) / 1.2645 = 7.91 USD
オプション 3. 米ドルを含まないクロスペアは、ポイントの値の計算方法が異なります:
(ポジションの量 × ポイント) x 米ドル建ての基軸通貨 / ペアの現在のレート= ポイント値
GBP/NZDの現在のレートが1.9020で0.1ロット、GBP/USD の基軸通貨レートが1.3015の場合を例にしてみましょう:
(10,000 × 0.0001) × 1.3015 / 1.9020 = 0.68 USD
最後に、NordFXの公式ウェブサイトのツールにあるトレーダー計算機という便利なオプションをご紹介します。この計算機を使用すれば、ポイント、スプレッドやスワップ、口座タイプによる必要証拠金が即座に計算できます。たった数秒で、取引で重要なすべてのパラメーターを知るだけでなく、一度に複数のポジションの予想利益(損失)の計算ができます。同時に、全てのアカウントのパラメーターが計算機に取り組まれているため、エラーリスクをゼロに低くさせます。同ウェブサイト上にこれらの使用方法についての説明があります。
既に、ポジションを建てているなら、MetaTrader-4 trading terminal で現在の利益や損失を把握することができます。
