May 22, 2021

まず、先週のイベントを振り返りましょう:

  • EUR/USD. 5月19日水曜日に公表された連邦公開市場委員会(FOMC)の議事録には、"一部の委員会メンバーは、米国経済がFedの目標に迅速に向かっているならば、金融刺激策削減の議論を始めることが望ましいと考えている"とあります。この発言は、とても曖昧です。しかし、それは、ドル高でEUR/USDの下落を試みる 弱き筋の背景に対するものでした。結果、直近8週間の高値1.2245で反転し85ポイント下落- サポート1.2160でした。
    しかし、その後、市場は、現実には、この言葉が何の意味をもたないことに気付きました。また、米連邦準備制度理事会が6月に量的緩和政策や利上げの可能性についての議論を始めたとしても、この課題の具体的措置を待つ価値が今のところありません。この "啓発"で、強気筋は1.2240 の高値に戻しました。しかし、ここで足場を固めることはできませんでした。
    5月21日金曜日、米国債10年利回りは、1.61% から1.63% に上昇し、米国株式指数は下落、ドイツ事業活動データーの弱さもあり、EUR/USD は、さらにまた、1.2160 のサポートへ押し戻しました。今週は、1.2180水準からさほど遠くないところで終了の鐘がなりました。;
  • GBP/USD. イギリス通貨は、投資家のリスク選考に従って動いています。通常、GBP/USDの動きも先述のペアと同様の要因により影響を受けます。その一方では、ポンドは、年次だけでなく、36ヶ月ぶりの高値1.4241を試みており、この目標をほぼ達成しようとしています。
    先週の見通しでは、ほとんどの専門家が1.4100-1.4200幅を指摘していました。この予想も、許容範囲内の僅かながらの誤差はあるものの、ほぼ正しかったことがわかりました。
    週初め、イギリス労働市場のプラス統計により、このペアは1.4075 の水平ラインから1.4220へ上昇しました。そして、リバウンドの後、取引は、僅かにポイントを上げ、1.4100-1.4232の範囲に移動しました。
    金曜日、アメリカの取引中での国債の上昇と米サービス部門のIHSマークィットの素晴らしいデーターにより、強気筋が再び後退、このペアは1.4153で5日間の取引を終了しました。; 
  • USD/JPY. ほとんどの専門家は、4週連続で弱気を支持、このペアが109.00、次に108.35のサポートまで下落すると予想していました。彼らの予想通りでした。: 109.00のサポートを突破した後、このペアは下がりました。事実、第二目標には届かず、ローカルボトムは108.56を記録しました。
    円は、週を通して米国債利回りとコモディティ価格の下落によりサポートされました。おそらく、このペアは、さらに下げる可能性もありましたが、石油価格や国債利回りの上昇により、109.00、そして、108.93水準で取引を終えました。;
  • 暗号通貨.2020年の秋に始まった急騰で、多くの投資家は幸せでした。暗号通貨の上昇は永遠に続くと信じ、ただのボラティリティではなく、超ボラティリティであることを忘れていました。ほんの小さなショックでも深刻な一連の動きを引き起こします。そして、このようなショックが何度かあった場合、強気でいられるでしょうか? この場合、地震と同じで、パニックはすぐに起こり、津波は文字通り、レバレッジで開かれた全ての市場のポジションを流してしまいます。
    暗号通貨市場は、このような地震を20年の間に5月で3回経験しています。最初の二つの下落は、イーロン・マスク氏関連です。
    まず、テスラ社は、環境を懸念してビットコインでの支払いによる電気自動車の販売を終了すると発表しました。 “私たちは、マイニングによる化石燃料の使用について懸念を抱いています。私たちの地球の未来は、空気へのガス排出量次第です。私たちも、この環境問題の解決について逃げることはありません。”- プレスリリースは述べています。
    二つ目の市場への打撃は、おそらく、テスラ社が以前に取得したビットコインのトークンをまだ売却するというイーロン・マスク氏のツイートによるものでした。テスラ社がビットコインに15億ドル投資するというニュースで、ほんの3ヵ月前にビットコインの相場が22%も急騰したことを思いだしてください。今度は、一掃される可能性があります。
    三つ目のパニックは、中国の金融機関による暗号通貨関連サービス禁止による暗号通貨市場への打撃です。声明は、オンライン金融取引、決済市場、清算を監視する3か所の金融規制当局から発表されました。
    中国の金融機関は、暗号通貨の保管管理のサービスと同様にデジタル資産関連のリリースも出来ません。支払いに利用することも禁止されています。3つの規制当局は、仮想通貨は"実際の価値でサポートされておらず、価格操作が容易であり、取引契約が中国の法律によって保護されていない"と共同声明を出しました。
    米連邦準備制度理事会のジェローム・パウエル議長は、金融の安定がリスクにさらされており、より厳しい規制が必要かもしれないと述べ、暗号通貨批判について中国政府との連帯を表明しました。並行して、米国財務省は、10,000ドル以上の暗号通貨の送金に関しては、歳入庁へ必ず報告すべきとする提案をしています。
    記憶にあると思いますが、ビットコインは4月14日に$64,600 の高値を付けました。そして、現在、5週間後の 5月19日、53%下がり、$30,225に下落です。(これに対応するイーサリアムの数字は、$4,364、$1,927 、56%)。その後、市場に兆しが見え、BTC/USDは、$42.285まで上昇しました。しかし、5月21日金曜日にまた、反落、この日の夕方には、 $33,550 水準まで下落しました。
    Crypto Fear&Greed Indexは、5月20日にわずか11ポイントで12か月ぶりの安値に下落しました。今週の取引終了日、5月21日は、僅かに19ポイントまで上げ、現在は、"非常に不安" なゾーンにいます。インデックス開発者によると、このような値は、市場がまだ大きなパニック状態であり、おそらく、しばらくした後で上昇が始まるだろうとしています。
    パニックでの売りは、ビットコインのみならず、暗号通貨市場全体であることは明らかです。5月12日の全体での量は、$ 2.54 兆でしたが、僅か7日後の5月19日は、$1.43兆に減少しています。 5月21日金曜日の夕方は、同じレベルでした。
    この一週間を振り返ると、このネガティブに少しだけ楽観的になるといいでしょう。結局のところ、お金を失った人もいれば、この暴落で大儲けした人もいます。itsblockchain によれば、あるクジラが5月9日に平均価格$58,500で3,000 BTC売却し、5月15日から19日の間に平均価格$44,500で 3,521 BTC購入しています。 つまり、この投資家の利益は1,870万ドルで、同時に、持ち分が521 BTC増えたことになります。そこで、NordFXが顧客に市場の上昇時だけでなく、下落時にも収益を得られる機会を提供していることを思い出してください。また、売りでも買いのポジションでも1BTCには、$150 だけ口座にあれば足ります。(イーサリアムの場合、1/10の$15です)

 

多くの専門家の意見やテクニカルとグラフ分析を要約した今週の見通しに関しては、次のことが言えるでしょう:

  • EUR/USD. 2020年コロナウイルスにより経済が落ち込んだのであれば、1年後は、すべてが180度変わります。そして、現在の市場の主な原動力は、リフレーション、すなわち、活発的な刺激策による経済の回復です。
    S&P500とナスダックは、幾度となく、史上高値を示します。株式市場が過熱気味であるにもかかわらず、投資家は 、低位株やほかのリスクのある資産を買い戻すために、何度もドルを売ります。
    2021年3月30日に以来、DXY ドルインデックスが下落傾向な一方で、EUR/USDは上昇です。また、連邦準備制度当局は、量的緩和政策削減の可能性に関する議論を早ければ6月に始めるとしているので、一時的にドル高になるかもしれません。最近のマイクロ統計の弱さは、規制当局に米国経済の金融支援を取り上げることはさせないでしょう。また、具体的な措置がもたれるならば、それは年度末迄、起こりそうにありません。
    もちろん、米国経済の安定的な回復に疑問を持つ人はいません。しかし、このプロセスが、最近、著しく緩やかです。そこで、おそらく、COVID-19パンデミックからの回復の一例となるのはヨーロッパでしょう。今日のユーロ圏は、数か月前よりもはるかに強く見えます。多くのEU諸国では、ワクチン接種率が加速し、閉鎖措置を減らすことで、経済回復の兆しが見えてきています。欧州委員会は、既に2021年のGDP成長率を3.8%から4.3%に引き上げています。そして、現在は、タカ派の取り組みが欧州中央銀行の6月の会合で期待されています。
    ヨーロッパ経済は、輸出重視です。そのため、ジョー・バイデン政権がドナルド・トランプ米国前大統領により課された輸入関税を引き下げれば、非常に大きな助けとなります。
    これら全てがEUR/USD の強気傾向が続くことを示唆しています。この予想に70%の専門家が支持し、目標として今年の高値1.2350を示しています 。近似レジデンスレベルは、1.2245 と 1.2300dです。長期的な目標は、 1.2550までの上昇の可能性があります。
    残りの30% のアナリストは、買われ過ぎの米国株式市場が大規模な修正をすると考えています。その結果、1.2160のサポートを突破すると、まず、1.2050まで下がり、それから1.1985-1.2000 圏内のサポートに達するでしょう。
    グラフ分析では、EUR/USD は1.2160-1.2245の取引範囲で暫く停滞し、その後の下落を示しています。H4のテクニカルインジケーターは混沌としています。しかし、D1の測定値は明確です。: 85%のオシレーターと90%のトレンドインジケーターは緑です。
    マクロ統計に関しては、5月27日木曜日が最も興味深いようです。この日に耐久財受注量と米国GDPのデーターがわかります。;
  • GBP/USD. 気象状況の回復と共に、5月のイギリスでは良好な消費と事業活動かも知れません。加えて、この国の政府は、積極的に残りの閉鎖制限を解除し、6月21日にはすべてを解除する予定です。これら全てが強気筋の依然とした目標続行要因であり、GBP/USDは、 36ヶ月高値1.4241を更新しました。 65%のアナリストは、D1の90%のオシレーターと95%のトレンドインジケーター およびH4とD1のグラフ分析に示された予想を支持しています。
    確かに、グラフ分析は6月の10日までにポンドの下落を示しています。残りの35% も下方修正を予測しています。サポートレベルは、1.4100、1.4075 、1.4000です。
  • USD/JPY. 5月20日発表された日本の低い CPI (消費者物価指数)は、実質利回りがほかの地域より、大幅に上回っていることを示しました。また、今年の第一四半期が円安にもかかわらずです。
    安全通貨としての円の強い圧力は世界的なリフレーションとほかの国々、特にアメリカの長期国債利回りによるものです。ちなみに、日本の10年国債は0.25%ですが、米国債だと1.63%です。
    一方で、円を買う力や物価上昇とインフレーションによる日本経済の抵抗が円を支持しています。PPIの公開されたデーターが4月の日本国債の実質利回りがプラスであった一方、米国債は連邦準備制度の増刷でゼロ以下に沈んでいます。
    過去4週間、多くの専門家(今回は75%)は、円安は行き過ぎであり、ドルから失ったポジションを取り戻し続けるべきだと考えています。この場合の期待は、かなり控えめです。: 目標は、108.55、108.30、108.00レベルです。107.50のサポートも、非常に遠いものとして考えられています。 残りの25% の専門家は、このペアが110.00 圏内に戻ることを期待しています。近似レジデンスは、109.35です。
    H4の指標は、かなり複雑に見えますが、D1では弱気側が少しだけ有利(60%)です。両方のタイムフレームでのグラフ分析は、108.30-110.00での横ばいの動きを示しています。;

FXと暗号(仮想)通貨の見通し 2021年5月24- 28日1

  • 暗号通貨. このような崩壊の後は予想通りで、関心のあるインフルエンサー達は暗号通貨コミュニティを落ち着かせ、そんなに恐れることはなく、まだ、最高のものは来てないと説得しに急いで集まりました。
    LMAX institutional platformのストラテジストのジョエル・クルーガー氏は、ビットコインの消費エネルギーの高さに関するイーロン・マスク氏の発言は、 長期に渡る修正の触媒だけに過ぎないと考えています。“テスラ社とイーロン・マスク氏の周辺は、あまりにも多くの話題がありすぎです。” と彼は記述しています。"引き戻しが、これにより起こることは非常に少なく、パラボリックな動きの後のテクニカルな過熱により、より大きく引き起こされます。"
    人気の暗号通貨アナリストのラーク・デイビス氏は、ビットコインのトレーダーは、イーロン・マスク氏のコメントやビットコインの下落に心配するべきではないと考えています。デイビス氏は、2017年の急騰を見て、ビットコインは何度もある下落から生き残る可能性があるとしています。彼は、その当時30-45% の範囲で4つの修正があったことに注目しています。
    ラーク・デイビス氏は、現在の成長が早期のステージだけだと確信しており、年末までにレートは非常に急騰すると信じています。“視野を広くすべきです” と彼はアドバイスします。- 現在のビットコインの状況は、懸念材料ではありません。暗号通貨市場では、一般的によくあることです。状況は、数週間後には、大きく上昇する可能性があります。誰もが、再び、ビットコインはお金の新しいコンセプトだと言い、そのようになるといい始めるでしょう。今は、パニックで暗号通貨を売る時ではなく、パニックで買う絶好の時期です。暗号通貨購入に非常にいい機会です。"
    Glassnodeのアナリストは、デイビス氏の発言を裏付けしています。彼らによれば、多くの新規の投資家が 下落中、パニックでポジションを引き下げる中、長期投資家は投資を増やし続けてきました。例えば、ビジネス分析会社のMicroStrategyは、ビットコインの下落を有利に使い、追加で1,000万ドル相当の229 BTCを購入しました。 平均購入価格は、$43,663でした。"金持ち父さん、貧乏父さん" の著名な作者であり、投資家のロバート・キヨサキ氏は、現在のビットコインの下落で購入を予定しています。
    暴落にもかかわらず、Ark Invest ファンドマネジャー、ケイティ・ウッド氏はビットコインの見通しを繰り返しました。 ブルームバーグでのインタビューで、彼女は、将来的にビットコインは$500,000に上昇すると言っています。 ケイティ・ウッド氏は、ビットコインの下落は、総じてファンダメンタル要因とは関係のない強すぎる感情によるものであると考えています。一方で、彼女は、大幅修正がおこなわれている株式市場の大きな変動や改革部分とのある一定の因果関係だと信じています。
    欠点は、50%以上の下落にも、価格が未だに底をつけないというケイティ・ウッド氏の発言です。
    イーサリアムは、非常に強気な予想です。例えば、cryptobank のGalaxy Digitalの創設者であるマイク・ノボグラッツ 氏は、ニューヨークマガジンのインタビューでイーサリアムの価格は$5,000に上昇すると予測しています。これは、3つの要因: 決済アプリとステーブルコイン、分散型ファイナンス、非偽造トークン(NFT)の組み合わせで促進されると述べています。  “私は、価格が上昇することをほぼ 100% 確信しています。- ただの数学だよ,” とノボグラッツ 氏は説明しました。
    そして、レビューの最後は、暗号ライフハックです。今回は、ニュースで注目される人たちのネガティブ発言からお金を稼ぐ方法です。
    イーロン・マスク氏のツイートに怒った暗号愛好家は新しいファックイーロンツイート(FUCKELON)トークンを開発しました。彼らの声明だと、最高額オファーは、10億コインになります。FUCKELON は、Binance Smart Chain に基づき、既に9,000 ウォレット以上になります。最も重要なことは、このコインが既に2000% 上昇しており、この執筆時点に$0.005260で取引されていることです。

 

NordFX Analytical Group

 

注意: これらの資料は、金融市場での投資推奨でもガイドラインでもなく、情報提供のみを目的としています。金融市場での取引は、リスクがあり、結果として入金した資金を全て失うことがあります。


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