January 3, 2022

金融市場での取引には、さまざまな方法と戦略があります。これらは、リスクの度合いやトレーダーの分析方法もしくは、トレーダーが考慮するファンダメンタル要因、テクニカル要因、使用する指標やアドバイザーによって異なります。もちろん、マーケット(コモディティ、通貨、株式、暗号通貨)やトレーダーの資金力でも違いがあります。そして、最後(もしくは、おそらく最初) の戦略では、それぞれの取引における期間で分けられます。これは、数秒から数年になります。

高頻度取引

この取引方法は、自動化したエキスパートアドバイザーや高速スピードのインターネットの出現で可能になりました。注文してポジションを開いて決済するまで1秒もかからないので、素早く反応できる人すらここでは何もすることはありません。わずかな値動きを捉えることができるのは、ロボット、つまりコンピュータプログラムだけです。この場合、これらに組み込まれるアルゴリズムやコーダーのスキルに大きく依存することになります。

コンピューターのスピード、情報やコマンドの送信速度も関係してきます。コンピューターとサーバーが取引端末に近いほど、インターネットの接続がよくなり、より利益を得るチャンスに恵まれます。

そして、このトレーディング方法については、すべてのブローカーに歓迎されているわけではないことを頭の片隅においておきましょう。また、このようなブローカーを見つけることができたなら、スプレッドや手数料についても忘れないで下さい。一日に何千、何万の取引であなたよりもブローカーをお金持ちにさせます。

FX、株式、コモディティ、暗号通貨のトレーディングスタイル1

日計り: ピプシング

まず、デイトレーディングについてです。一日でポジションを開いて決済する短期戦略です。この場合、明らかにマニュアルでもロボットアドバイザーを使った自動取引もできます。

ピプシングは、デイトレの中でも最短オプションです。高頻度取引ではありませんが、原理は同じです: 短期的な相場の動きで少なくても数ピップス(ポイント) の利益を出すことです。ピプシングトレーダーは1日に、数秒から数分間の50回以上の取引をおこないます。この作業は分単位でティックチャートさえ使われます。

マニュアルでのトレーダーについて話すなら、トレーダーがやることは、とても多くなります: 一日中、モニターを見つめ、新しい取引をはじめることに緊張したり興奮したり- ポジションを開けば、どちらの方を選べばいいか。そうです、ここでは、テクニカル分析やファンダメンタル分析より、むしろ、占いや運によるところが大きくなります。この場合も同じで、スプレッドや手数料について忘れないようにしてください。ボラティリティの高い商品を選べば値動きから最大の利益を引き出すことができます。

また、1回の取引で数ピップスしか獲得できないため、トレーダーが大きな利益を得るには、大きなレバレッジを使用する必要があります。そして、これは資金を失うリスクを高めます。統計によれば、ピプシングを使って成功したトレーダーは、ごくわずかです。

日計り: スキャルピングとデイトレード

知らない人のために言うと、スキャルプとは古代のトロフィーとして敵の頭皮を切り取ったものです。つまり、"スキャルピング"という用語は、値動きによる利益を薄くそぎ取るという意味が含まれています。

これは、ほかよりは冷静ではいられますが、一日に平均10-30の取引を完了させるため、それでも、かなりのストレスになります。トレーダーは、このペースだと市場の状況分析のためにより多くの時間を費やせます (ニュースの見通しや予測、トレンド分析、サポート/レジスタンスレベルの決定などを含む)。この違いを除けば、ほかはピップスと似ています。

 

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さて、別の項目で分けずに、ここでは、一日に5-10回ぐらいの取引をするデイトレーディングについて取り上げてみましょう。これについては、前述の2つの方法との違いについて、特に言うまでもなくお分かりになると思います。そこで、3つだけポイントをしぼりましょう。

まず、市場の状況分析をする場合、通常、ここでは、より大きい時間枠を使用します: M5, M15, M30。 次に、トレーダーは、より低いスプレッドと手数料でボラティリティのより低い商品が選べます。3つ目は、既に状況分析や直接もしくは逆相関関係にある主な取引商品関連資産を使うことでリスクヘッジする時間があることです。

中期取引

このようなトレーダーが長期なると、よく短期投資家として呼ばれることがあります。ポジションが短ければ、おそらくアンチ‐投資家と呼ばれる可能性があります。ほかにも、ブルとベアで呼ばれることもありますが。

“平均”という期間の定義は、 違いがあるので真っ先に注意しましょう。少し前までは、数ヶ月から数年間とみなされていました。しかし、21世紀のスピードと技術力により、今は“中期戦略” のコンセプトが数日から数週間、以前ほどではありませんが数ヶ月、ポジションを開いた状態であることをいいます。

このような戦略の明らかな利点は、トレーダーが常に現在の価格を監視する必要がなく、特に経験の浅い初心者や感情に負けてしまいがちなギャンブラーに役立つファンダメンタルやテクニカル分析のチャンスがあることです。

中期的なトレンドに従えば、数百、さらには数千ポイントの利益がでます。同時に、トレーダーは、大きなレバレッジを使うことなく、短期調整や一時的な引き下げ時にポジションの“上乗せ”するチャンスがあります。

明らかに、この場合のブローカーに支払うスプレッドや手数料は上記のケースよりも何倍も低くなります。しかし、別の費用がここで発生します: ポジションを翌日に持ち越すことで増減するスワップです。一日の持ち越しでは、それほど気にするものではないかもしれません。しかし、トレーダーが何週間、さらに、数ヶ月も決済しなければ、結構、大きな金額になっていきます。そこで、中期(もしくは長期)でのトレーディングでは、低いマイナス、もしくは、プラス(なおさら、良い)のスワップを選ぶ必要があります。

長期取引

多くの金融市場の達人は、短期戦略は初心者が楽しむものだと考えています。プロフェッショナルは、長期投資をします(割安な優良株を購入して何年も成長するまで待つウォーレン・バフェットのような伝説の人物を思い出せば十分でしょう) 。

このタイプのトレーディングは、最も投資的です。ここでトレーダーが優先することは、売買損益による投機的利益ではなく、取得した資産の価値を高めることであり、株式などの配当金を受け取ることです(もう一人の伝説の人物ジョージ・ソロスを思い出せば、弱気相場でも億万長者になることができますが)。

長期トレーディングの利点は、急騰がなく、状況がかなり緩やかに展開していくことだと思われています。しかし、そうでもありません。長期では、政治情勢の急変、自然災害、パンデミックを例にとるように予期せぬ予想外のことが沢山あります。また、資産を保有している何カ月、何年にもわたる中で世界では様々なことが起こる可能性があります。

そして、もちろん、長期トレーディングでは、ある程度の多額の資金とそれに劣らず耐えられるだけの大きな蓄えが必要であり、すべての金融問題を一挙に解決できると考えるべきではありません。

 

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異なる時間・期間における金融市場での取引の選択肢をあげてみました。それぞれに利点と不利な点があります。それは、あなたに莫大な利益をもたらすこともあり、最後の砦を奪うこともあります。だからこそ、一つ(もしくは複数)を選ぶ前に、十分な専門知識とスキルを身につけ、失敗した場合に備えて金額を決めておくことを強くお勧めします。それでも、もちろん、あなたが成功することだけを願っています。


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